C0とは?0.2と1.0の使い分けと令第88条の規定(標準せん断力係数)
ルート君
標準せん断力係数C0って、なんで0.2と1.0があるの?
標準せん断力係数C0は、地震層せん断力係数Ciの基準値として令第88条第1項に規定された係数です。
一次設計(許容応力度計算)では0.2以上、二次設計(保有水平耐力計算)では1.0以上を用います。
建築基準法施行令 第88条第2項・第3項(標準せん断力係数)
C0は標準せん断力係数として0.2以上とする(第2項)。
ただし、地盤が著しく軟弱な区域として特定行政庁が指定する区域内における木造建築物については、0.3以上としなければならない(第2項ただし書き)。
必要保有水平耐力の計算においては、C0を1.0以上とする(第3項)。
0.2と1.0はそれぞれどんな場合に使うのか
| 用途 | C0の最小値 |
|---|---|
| 一次設計(許容応力度計算) | 0.2以上 |
| 一次設計・軟弱地盤上の木造 | 0.3以上 |
| 二次設計(必要保有水平耐力計算) | 1.0以上 |
C0と層せん断力係数Ciはどう関係するのか
- 各階の層せん断力係数 Ci = Z × Rt × Ai × C0 となります。
- 一次設計では C0 = 0.2 を代入し、Ci ≥ 0.2 × Z × Rt × Ai を確認します。
- 二次設計の必要保有水平耐力Qunでは C0 = 1.0 を代入するため、Qunはほぼ一次設計時の5倍の水準になります。
なぜC0に0.2と1.0という2つの水準があるのか
日本の耐震設計は「稀に発生する中程度の地震では損傷しないこと(一次設計)」と「極めて稀に発生する大地震では崩壊しないこと(二次設計)」という2段階の目標を持っています。
C0 = 0.2はこの一次設計用の基準値、C0 = 1.0は二次設計用の基準値で、この2つの数値の差がそのまま設計の2段階構造に対応しています。
なぜ1.0が「ちょうど5倍」なのかというと、稀な地震(一次設計)と極稀な大地震(二次設計)の地震動レベルの差がおおよそ5倍と想定されているためです。
この5倍という比率が、必要保有水平耐力Qunの水準設定に反映されています。
試験で問われやすいポイント
- 平成30年 学科4 問77(選択肢1正):Ci = Z × Rt × Ai × C0 に Z=1.0、Rt=0.9、Ai=1.0、C0=0.2 を代入すると Ci = 0.18。C0=0.2 でも Rt が1.0未満の場合は Ci < 0.2 になりうることが確認できる問題。
- 二次設計の C0 = 1.0:令第88条第3項(必要保有水平耐力の計算)でC0 ≥ 1.0。「保有水平耐力計算ではC0=0.2」とする誤答との区別が問われる。
- 軟弱地盤上の木造の特例:特定行政庁が指定する著しく軟弱な地盤内の木造建築物はC0 ≥ 0.3(令第88条第2項ただし書き)。RC造・鉄骨造には適用されない。
一問一答
Q. 一次設計(許容応力度計算)において標準せん断力係数C0はいくつ以上か(令第88条第2項)。
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0.2以上。ただし、特定行政庁が著しく軟弱な地盤と指定した区域内の木造建築物は0.3以上(令第88条第2項ただし書き)。
Q. 必要保有水平耐力の計算(二次設計・ルート3)でC0はいくつ以上か(令第88条第3項)。
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1.0以上。一次設計(0.2以上)の5倍の水準。これにより必要保有水平耐力Qunも一次設計時の地震力の約5倍となる(令第88条第3項)。
Q. 軟弱地盤上のRC造建築物にも C0 = 0.3以上 の特例は適用されるか。
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適用されない。令第88条第2項ただし書きの特例は「木造建築物」に限定される。RC造・鉄骨造は軟弱地盤上でも一次設計でC0 = 0.2以上(令第88条第2項本文)。
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参照
- 建築基準法施行令 第88条第2項(標準せん断力係数C0≧0.2)
- 建築基準法施行令 第88条第3項(二次設計のC0≧1.0)