高強度コンクリート・高強度鉄筋のRC造配筋基準とは?告示第1024号と大臣認定(法第37条)の要件
ルート君
高強度コンクリートや高強度鉄筋を使うとき、特別なルールがあるの?
高強度コンクリートや高強度鉄筋を使用するRC造では、平成13年告示に基づく特別な配筋基準が適用されます。
RC造の配筋規定(令第73条〜令第79条)は施行令で基本を定め、具体的な数値は告示・技術的助言で補完されています。
特に高強度コンクリート・高強度鉄筋を使用する場合は、大臣認定(法第37条第二号)が必要になるなど、標準的な仕様規定とは異なる配筋基準が適用されることがあります。
高強度材料を使うとき適用される告示はどれか
建築基準法 第37条第二号(建築材料の品質)
建築物の基礎、主要構造部その他安全上、防火上又は衛生上重要である部分に使用する建築材料として政令で定めるものは、(中略)国土交通大臣の認定を受けたものでなければならない。
Fc36を超えるコンクリートおよびSD390を超える鉄筋はJIS規格品の範囲外となるため、法第37条第二号に基づく大臣認定(材料認定)の取得が前提となります。
| 文書 | 内容 | 関連する施行令条文 |
|---|---|---|
| 平成13年国土交通省告示第1024号 | 「特殊な許容応力度及び特殊な材料強度を定める件」。高強度コンクリート(Fc36〜Fc60)・高強度鉄筋(SD490等)の許容応力度・材料強度を規定 | 令第74条・令第90条・令第96条 |
| 法第37条第二号(大臣認定) | 高強度コンクリート・高強度鉄筋は指定建築材料(JIS)の範囲外のため、材料そのものの大臣認定が必要 | 法第37条第二号 |
| 国住指発の技術的助言(各年度) | 高強度コンクリート・鉄筋の大臣認定に関する運用・解釈 | 法第37条・令第74条 |
高強度コンクリート(Fc36超)を使うとき何が変わるのか
| 強度区分 | 扱い | 根拠 |
|---|---|---|
| Fc36N/mm²以下 | JIS規格品として使用可。大臣認定不要。 | 法第37条第一号 |
| Fc36超〜60N/mm²以下 | 法第37条第二号の大臣認定(材料認定)が必要。告示第1024号に基づき設計。 | 法第37条第二号・告示第1024号 |
| Fc60N/mm²超(超高強度) | 同様に大臣認定が必要。設計計算は個別認定の内容に従う。 | 法第37条第二号 |
Fc(設計基準強度)が36N/mm²を超えるコンクリートを使用する場合は、平成13年国土交通省告示第1024号の要件を満たす必要があります。
通常のコンクリートと比較して収縮ひびわれが生じやすいため、ひびわれ制御の観点から配筋(特に壁・スラブ)への注意が必要です。
また、柱の帯筋間隔・あばら筋の規定は高強度コンクリートでも変わらず適用されます。
帯筋・あばら筋の間隔は令第77条でどう決まるのか
| 部材 | 仕様規定の標準値 | 根拠 |
|---|---|---|
| 柱の帯筋間隔(通常部) | 15cm以下 | 令第77条第五号 |
| 柱の帯筋間隔(端部・接合部) | 10cm以下(端部150mm以内の区間) | 令第77条第五号・同第三号 |
| 梁のあばら筋間隔 | はり丈の3/4以下かつ30cm以下 | 令第78条第三号 |
限界耐力計算では配筋規定が免除されるのか
限界耐力計算(令第82条の5)を採用する場合は、令第36条第2項第二号により耐久性等関係規定のみが適用され、帯筋間隔等の仕様規定は原則として適用が免除されます。
ただし、計算によって確認すべき部材の変形能力・靭性が確保されていることを設計図書で示す必要があります。
かぶり厚さ(令第79条)は耐久性等関係規定に該当するため免除されません。
なぜ高強度材料には特別な基準が必要なのか
高強度コンクリートは圧縮強度が高い反面、破壊時の変形能力(靭性)が通常のコンクリートより低くなる傾向があります。
靭性が低いと、地震時に急激な崩壊につながりやすくなります。
大臣認定と告示の要件は、こうした高強度材料の材料特性を踏まえて、安全性を確保するために設けられています。
試験で問われやすいポイント
- Fc36を超えるコンクリート(Fc37以上)を使用するには法第37条第二号の大臣認定(材料認定)が必要(告示第1024号の適用はその前提)。SD390を超える鉄筋(SD490等)も同様に大臣認定(告示第1024号)が必要。Fc36以下・SD390以下はJIS規格品で対応可。
- RC造柱の帯筋間隔の2つの規定:令第77条第五号の仕様規定15cm以下(通常部)・10cm以下(端部)と、DS算定を良いランクにする条件100mm以下・比0.2%以上(保有水平耐力計算専用)。両者の目的と適用場面が異なる。
- 限界耐力計算(令第82条の5)での帯筋間隔:耐久性等関係規定以外の仕様規定(令第77条の帯筋間隔等)は適用免除可(令第36条第2項第二号)。ただしかぶり厚さ(令第79条)は耐久性等関係規定のため免除不可(R3問51)。
一問一答
Q. 設計基準強度Fc=42N/mm²のコンクリートを使用する場合に必要な手続きは?
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A. 法第37条第二号の大臣認定(材料認定)が必要。Fc42はFc36を超えるため、告示(仕様規定)の範囲外の材料として大臣認定の取得が必要。指定性能評価機関(BCJ等)での性能評価を経て、国土交通省に大臣認定申請を行う。大臣認定を取得した上で、平成13年国土交通省告示第1024号の構造計算基準に従って設計する。
Q. RC造柱の帯筋間隔について、仕様規定とDS算定条件それぞれの数値は?
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A. ①仕様規定(令第77条第五号):通常部15cm以下、端部(柱の上下150mm以内)10cm以下。②DS算定上の靭性条件(令第82条の3):DSをランクA(FA:Ds=0.25等)とするには帯筋間隔100mm以下かつ帯筋比0.2%以上が必要。①は全ルートの最低基準、②はルート3保有水平耐力計算専用の追加条件。
Q. 限界耐力計算を採用した場合、RC造柱の帯筋間隔15cm以下(令第77条)は適用されるか?
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A. 原則として適用免除(令第36条第2項第二号)。限界耐力計算では耐久性等関係規定(令第36条第1項)のみが適用され、帯筋間隔等の仕様規定(令第77条)は免除できる。ただし、計算によって必要な変形能力・靭性が確保されていることを設計図書で示す必要がある。なおかぶり厚さ(令第79条)は耐久性等関係規定のため免除不可(R3問51)。
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参照
- 建築基準法施行令 第73条〜令第79条(RC造配筋規定)
- 平成13年国土交通省告示第1024号(特殊な許容応力度及び特殊な材料強度/高強度コンクリート・高強度鉄筋)
- 建築基準法 第37条第二号(高強度材料=指定建築材料外の大臣認定)