構造部材の耐久とは?さび止め・防腐の措置と法第37条との違い(令第37条)

ルート君

鉄のさび止めや木の防腐って、法律で決まってるの?「法37条」と「令37条」って違うの?

構造耐力上主要な部分で、腐食・腐朽・摩損のおそれのあるものには、腐食しにくい材料を使うか、有効なさび止め・防腐などの措置をした材料を使わなければなりません(令第37条)。

よく似た「法第37条(建築材料の品質)」とは別の規定です。令第37条は構造部材の耐久性を確保するための仕様規定です。

構造部材の耐久とは何か(令第37条)

項目 内容
根拠条文 建築基準法施行令 第37条(構造部材の耐久)
対象 構造耐力上主要な部分で、特に腐食・腐朽・摩損のおそれのあるもの
求められること 腐食・腐朽・摩損しにくい材料、又は有効なさび止め・防腐・摩損防止のための措置をした材料を使用する

建築基準法施行令 第37条(構造部材の耐久)

構造耐力上主要な部分で特に腐食、腐朽又は摩損のおそれのあるものには、腐食、腐朽若しくは摩損しにくい材料又は有効なさび止め、防腐若しくは摩損防止のための措置をした材料を使用しなければならない。

どんな部材に、どんな措置をするのか

腐食・腐朽・摩損は、材料の種類や設置される環境によって生じます。代表的な例を整理します。

劣化の種類 主に対象となる材料 措置の例
腐食(さび) 鋼材(鉄骨・鉄筋・接合金物) さび止め塗装、めっき、ステンレス等の使用
腐朽(くされ) 木材 防腐・防蟻処理、耐久性のある樹種の使用、水掛かりを避ける納まり
摩損 摩耗を受ける部分 摩損しにくい材料、摩損防止の措置

特に、地面に近い部分や水掛かりとなる部分、結露の生じやすい部分などは劣化が進みやすいため、措置が重要です。鉄筋コンクリート造では、鉄筋の腐食を防ぐためにかぶり厚さ(令第79条)を確保することが、同じく耐久性の確保につながります。

「法第37条」と「令第37条」はどう違うのか

番号が同じ「37条」でも、法と令では内容がまったく異なります。混同しやすいので整理します。

条文 内容
建築基準法 第37条 建築材料の品質。指定建築材料は、日本産業規格(JIS)等に適合するもの、又は国土交通大臣の認定を受けたものとする
建築基準法施行令 第37条 構造部材の耐久。腐食・腐朽・摩損のおそれのある構造部材には、しにくい材料又はさび止め・防腐等の措置をした材料を使う

つまり、法第37条=材料そのものの「品質」(規格・認定)、令第37条=構造部材の「耐久性」(さび止め・防腐の措置)です。建築士試験でもこの区別が問われます。

耐久性等関係規定としての位置づけ

令第37条は、耐久性等関係規定(令第36条第1項)の一つです。耐久性等関係規定は、構造計算ルートにかかわらず常に適用され、仕様規定の適用除外(限界耐力計算など)を行う場合でも適用されます。

これは、耐久性が建築物の安全を長期にわたって支える基本的な性能であり、計算で代替できるものではないためです。どんな構造計算ルートでも、構造部材の耐久(令第37条)は守らなければなりません。

試験で問われやすいポイント

  • 構造部材の耐久は令第37条。構造耐力上主要な部分で腐食・腐朽・摩損のおそれのあるものには、しにくい材料又は有効なさび止め・防腐・摩損防止の措置をした材料を使う。
  • 法第37条と令第37条の違い:法第37条=建築材料の品質(JIS・大臣認定)、令第37条=構造部材の耐久(さび止め・防腐の措置)。混同に注意。
  • 令第37条は耐久性等関係規定(令第36条第1項)の一つで、限界耐力計算など仕様規定の適用除外を行う場合でも常に適用される。
  • RC造のかぶり厚さ(令第79条)も鉄筋の腐食を防ぐ耐久性の確保につながる。

一問一答

Q. 構造部材の耐久(令第37条)はどんな規定か。

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A. 構造耐力上主要な部分で腐食・腐朽・摩損のおそれのあるものには、腐食・腐朽・摩損しにくい材料、又は有効なさび止め・防腐・摩損防止のための措置をした材料を使用しなければならない(令第37条)。鋼材のさび止め、木材の防腐・防蟻などが該当する。

Q. 法第37条と令第37条は同じか。

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A. 別の規定。法第37条は建築材料の品質(指定建築材料はJIS等又は大臣認定)。令第37条は構造部材の耐久(腐食・腐朽・摩損への措置)。番号は同じだが内容は異なる。

Q. 令第37条は限界耐力計算でも適用されるか。

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A. 適用される。令第37条は耐久性等関係規定(令第36条第1項)の一つで、仕様規定の適用除外(限界耐力計算等)を行う場合でも常に適用される。耐久性は計算で代替できない基本性能だから。

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最終判断は、所管行政庁または確認検査機関に確認してください。本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。法改正により内容が変わる場合があります。

参照

  • 建築基準法施行令 第37条(構造部材の耐久)
  • 建築基準法施行令 第36条第1項(耐久性等関係規定)
  • 建築基準法 第37条(建築材料の品質)/建築基準法施行令 第79条(かぶり厚さ)

この記事を書いた人

ルート君

建築士試験と構造法規を一緒に学ぶキャラクター。